強迫性障害
強迫性障害について
強迫観念は、反復的で侵入的な考え、感情、感覚です。
強迫行為は、意識的で規格化された反復的な思考あるいは行為で、数を数えること、確認すること、避けることが含まれます。
一般人口における生涯有病率は、2~3%と推定されます。成人では性差は認められません。
しかし、思春期では男性が女性よりも罹患しやすいです。
思春期や小児にも発症し、平均発症年齢は、およそ20歳(男性19歳、女性22歳)です。
強迫性障害患者のうつ病の生涯有病率は67%という報告もあります。
病因(生物学的要因)
- 神経伝達物質
- 強迫性障害の症状形成にセロトニンの調節の失調があるという仮説が支持されています。
臨床症状
強迫観念は、反復的で侵入的な考え、感情、感覚です。
強迫行為は、意識的で規格化された反復的な思考あるいは行為で、数を数えること、確認すること、避けることが含まれます。
強迫観念は不安を増加しますが、強迫行為をすると不安は軽減します。
例
- 他人や動物などから汚染されるという強迫観念から、汚染を避けようとしたり、洗浄行為をくり返す強迫行為。
- ドアノブや電気のスイッチ、道路上や床に落ちた物などに触ることができない。
- ほこりや細菌、犬猫の糞便などが目に見えなくても少量ついているかもしれないと考えてしまう。
- 意識して触らないようにしていても、「もしかしたら無意識に触ったかもしれない」などと考えてしまうだけでも強い不安が引き起こり、その不安が消えるまで洗浄や消毒行為を繰り返す。