女性の心の悩み

このような症状の方へ

  • 月経前症候群(PMS)
    • PMSは症状は個人差があり多様ですが、比較的よくみられる身体症状は、食欲の変化、吐気、頭痛、腹痛、乳房緊満感、のぼせ、発汗、倦怠感、むくみです。
    • 精神症状は、抑うつ、不安、緊張、睡眠障害、焦燥感、情緒不安定、集中力・判断力低下といったうつ病の症状と似ています。
  • 月経前不快気分障害(PMDD)
    • PMDDは、PMSの精神症状の重症型と位置づけられています。
    • 著しい抑うつ気分、著しい情緒不安定が、過去1年間にわたってほとんどの月経周期の黄体期の最後の週に周期的に現れ、月経の次の週には消失するパターンをとるのが特徴です。
  • 妊娠・産後・更年期のメンタルヘルス
    • リプロダクションのためのホルモンバランスの変化の時期にみられるのが特徴です。
  • 妊娠うつ病
    • 最近の研究では、妊娠期に発症するうつ病が少なくないことが分かっています。頻度は4~29%といわれ、日本では16%という報告があります。
    • 環境因や心因のより強いタイプのうつ病が妊娠期には多いと考えられます。
    • 妊娠うつ病の多くは、妊娠初期に発症し、出産までに寛解します。
  • 産後うつ病
    • 産後6~8週間、WHOの定義では42日間、この時期に発症したうつ病をさします。ことに産後2週から5週目の発症が多くみられます。
    • 頻度は欧米では5~29%ですが、日本では産婦の3~9%と低いです。
      多くは3~6ヶ月で寛解しますが、一部は遷延します。
  • マタニティブルース
    • 産後直後におきるうつ状態のことです。抑うつ感、涙もろさ、不安を呈します。特に、涙もろさは特徴的です。頻度は、欧米では12~67%、日本では9~25%です。
    • 要因には、出産直後のエストロゲン、プロゲステロンの急激な分泌低下が関与しています。
    • 初産婦や神経質な性格傾向例に多いとされます。
    • 発症時期は、出産後すぐではなく、3日目から1週間の間に始まります。経過は一過性で、2週間程度で寛解します。
    • 遷延する例では、マタニティブルーズではなく、産後うつ病の可能性があります。5%は産後うつ病に移行したという報告もあります。
  • 更年期うつ病
    • 更年期とは閉経前後の45~55歳をさします。この時期はうつ病の初発や再発が高率にあります。
    • 更年期はエストロゲン、プロゲステロンの分泌が低下することにより、発汗、のぼせ、動悸、めまいといった身体症状を呈しやすいです。特にのぼせは、ホットフラッシュと呼ばれ、特徴的です。
    • 子育てが終わり心理社会的にも、うつ病発症のリスクが高くなる時期です。

☎03-5948-5335

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